最近は市村正親をCMキャラに起用した「エスカップ」が絶好調。一般用医薬品に特化した事業を展開しているエスエス製薬の歴史は古く、漢薬本舗として東京の八重洲に創業したのが1765年、1927年には株式会社瓢箪屋薬房(ひょうたんややくぼう)となり、1940年に現在の社名となりました。

ドリンク剤「エスカップ」、日本初の一般用イブプロフェン製剤「イブ」、イブプロフェン配合の風邪薬「エスタックイブ」、胃腸薬「ガストール」などを発売して、一般用医薬品メーカーの大手の地位を築きました。
以前は、医療用医薬品の研究・開発を目剤して研究所を設立し、抗菌薬「アトラント」、睡眠障害改善薬「ドラール」などを開発・発売していましたが、医療用医薬品事業は2005年に久光製薬に譲渡されました。
また、2001年に同社はドイツのベーリンガーインゲルハイムの傘下に入り、ベーリンガーの医療用医薬品については日本ベーリンガーを通じて行い、一般用医薬品事業はエスエス製薬を通じて行うことになりました。また、製造の合理化も進めており、富山工場を新薬の臨床試験や承認申請などを引き受けるCRO事業や、薬の製造などを引き受けるCMO事業を中心とするシミックに譲渡しています。
同社の業績を支えている主力製品には先述のエスカップやかぜ薬のイブをはじめ、ビタミン剤のハイチオール、咳止めのブロン、睡眠改善薬のドリエルなどが挙げられます。